建設業界全体を見渡せば、昨今の経営環境は数年前までとは一変しています。東日本大震災からの復旧工事にアベノミクスによる財政出動。国土強靱化基本法も成立し、大規模なインフラ投資を行うことになると言われています。加えて、2021年の東京五輪決定など、各種イベントの後押しを受けて、建設に好況が訪れているといえます。

一方で、高度成長期の構造物は建替え時期を迎え、解体・リフォーム工事の需要は今後も増加傾向を期待できます。

しかし、中長期的に見れば、コストダウンの要求強化による受注単価下落や資材や各種経費の上昇により、建設業界を取り巻く経営環境が激化しているのも事実です。さらには、好況に反比例して、慢性的な人材不足も深刻な課題として健在化してまいりました。

以上のことから、市場の成長や活況に身を任せ、長期トレンドとしての経営環境の悪化への取り組みをおろそかにしていれば、いつの日か経営も危機に瀕するという意識から、協同組合を設立し、組合員相互の情報交換による各社の意思疎通をはかり、共同購買・共同宣伝・教育情報、その他事業による組合員企業の競争力向上を図っていくことを目的としております。

また、外国人技能実習生の受け入れを支援し、海外からの人材を積極的に業界に受け入れ、日本における建設業の活性化と、技術伝承による社会貢献・国際貢献にも取り組み、当組合の取組により輩出される実習生は、日本企業の海外進出の足がかりともなり、日本の建設業の未来を支える一助になると考えています。

代表理事 眞壁正彦